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コラム

夏の水分補給と食事

2021/7/1

熱中症の予防には、水分をしっかりとることが重要です。食事の時にスープや味噌汁を飲むことは水分や電解質を摂ることにつながります。特に味噌汁は塩分を適度に含んでいるので、ここで十分補給することができます。また、原料の大豆は良質のたんぱく質を含んでいることもポイントです。

【水分補給のポイント】

①水分補給には麦茶やお茶、白湯を飲みましょう。

スポーツドリンクやジュースは多くの糖分を含み、飲みすぎると食事量が減るおそれがあります。糖分の摂りすぎは疲れの原因にもなります。糖分は体内で代謝されるときに補酵素としてビタミンB1を必要とします。糖分を取りすぎることでビタミンB1が多く必要になります。しかし、食欲が減退する夏はこのビタミンB1が不足しがちになります。この悪循環が、疲れの原因になります。
ビタミンB1は豚肉や夏野菜に多く含まれます。夏の豚しゃぶ麺は理にかなった食事といえるでしょう。夏野菜は体の熱気を取る働きもします。きゅうり、ピーマン、トマト等上手に使って疲れを貯めない体つくりをしましょう。

②冷蔵庫で冷やした5℃~15℃くらいの温度で飲みましょう。

冷えすぎた飲み物や食べ物は消化器を冷やします。氷を食べた時に食道を通過する感覚を覚えた経験はありませんか?冷たすぎる物を一気に食べると胃が冷えて消化酵素の働きが鈍ります。
体内の消化器は37℃を超える温度に保たれています。特に消化器は食物を消化するために消化酵素という物質を出して消化し、体内に栄養素を取り込んでいます。この消化酵素の働きと体温は密接に関係しています。内臓の温度が低くなり適正温度が保てなくなると、消化吸収に影響が出てしまいます。 食事の時に沢山の冷たい飲み物を飲むと胃液が薄まりそれ以上に消化酵素も働きにくい温度帯を作ってしまうことになります。
暑い日に冷たいものを取ることはリフレッシュになりますが、温度や量を気にかけて摂りすぎには注意しましょう。

③汗をかいて活動する時には15~20分に1度の水分補給をしましょう。

一度に飲む量は、幼児は50~100㏄程度で、こまめな水分補給をすることが大切です。乳幼児は体の中の水分が大人よりも多く、脱水症状に気を付けることが大切です。

【飲料水の選び方】

ミネラルウォーター

特にミネラルを多く含むものを硬水、ミネラル分の低いものを軟水と呼びます。乳幼児の消化機能は未完成です。特に腎機能が未熟なのでミネラルの多い硬水は腎臓の負担になってしまうので、使用しないようにしましょう。

【小学生以上のスポーツ時の水分補給のポイント】

アイソトニック飲料(人間の体液と同じ浸透圧で運動していない時に早く吸収される)は、運動をする前後に適しています。

ハイポトニック飲料(体液より低い浸透圧で運動中に早く吸収される)は、運動をしている最中にてきしています。

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